水生昆虫(すいせいこんちゅう)とは、生活史の少なくともある部分を水中、ないしは水面で生活する昆虫のことである。川のものは川虫などともよばれる。
タガメ、ゲンゴロウ、トンボ、ゲンジボタルなど、なじみ深い昆虫が多いが、最近の水環境の悪化のため、絶滅の危機に瀕しているものも多い。また一般にはあまりなじみがないが、カゲロウ、カワゲラ、トビケラ、ユスリカなどの幼虫も水生昆虫の主要メンバーで、特に河川の中上流域などでは動物群集の個体数の大部分をこれらの昆虫が占めている。
昆虫は本来は陸上生活の生物なので、生活史の全部を完全に水中で過ごす水生昆虫はそれほど多くない。完全に水中生活に見えても、ゲンゴロウは蛹の時代を陸で過ごし、タガメやタイコウチは卵を陸に産むというように、あるいは脱皮の時は水面から出るなど、一時的に陸を利用しているものが多い。また、水中生活のものでも、空を飛ぶ能力は保持しているものが多く、夜間街灯の元に飛来するのをよく見かける。
幼虫の時期を水中で過ごす昆虫は大変多い。トンボ、カワゲラ、トビケラ、カゲロウなどはそのすべてが幼虫時代を水中で過ごす。
水中ではなく、水面を利用しているものにアメンボやミズスマシがある。
水中生活をするだけに、遊泳するための足の形などの適応が見られる。
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渓流に生息するものでは、逆に岩にしがみつき、張り付くための爪や吸盤を発達させたものもある。体が扁平になっているものが多いのも特徴である。
昆虫は本来は陸生であり、空気呼吸なので、水中にあっても空気呼吸するものが多い。水中で空気を取り入れるために、長い呼吸管のようなものを発達させたもの(ミズカマキリ、ハナアブの幼虫など)、羽根と腹部の間に空気を蓄えるもの(ゲンゴロウなど)、腹面に毛が生えて、そこに空気の層を維持するもの(ミズムシなど)と、様々な方法で対応している。